鉄道工事の特異性と注意事項

鉄道工事の特異性

鉄道は、わが国の主要な交通機関として極めて重要な役割を果たしています。

従って、列車は常に「安全・性格」に運転する必要があり、どんな作業・工事もこれを阻害してはなりません。

鉄道工事で事故が発生した場合、列車の運転が出来なくなったり、遅れたりして鉄道を足として利用している大勢の人達が、多大な迷惑を被ることになります。

鉄道工事以外の一般の工事では、単に作業が遅れるだけであるとか、または道路工事であれば「回り道」の措置をとることで、周辺の道路交通はなんとか維持出来ますが、鉄道工事の場合はその影響が極めて大きくなってしまいます。

また一つ間違えば乗客や現場作業員の尊い命を失うことにもなりかねません。

鉄道工事は、列車と列車の合間(列車間合い)で列車の運転に支障しないよう作業員の安全を守りながら施工しなければならない。という特異性を持っています。

従って鉄道工事は、きちんと手続きをとって、いろいろなルールを守りながら実施されることになります。

列車は回り道をしてくれません

自動車と違い、列車は回り道をしてくれませんので、工事現場で事故が発生すると、後続の列車も含めて止まってしまいます。

また「工事中だから隣の線路を走れ」というわけにもいきません。

鉄道工事は、列車間合いの中で終了させなければなりません。

列車は避けてくれません

自動車は、前方に走行を妨げる物があると車線を変更したり、障害物をかわしたりする事が出来ますし、減速や停止を重ねても影響は少ないですが、列車にはハンドルがありませんので線路の上に作業に使用した器具が置き忘れてあったり、作業員が線路のすぐ傍らにいても、これらをかわすことが出来ません。

従って、ちょっとしたミスが大きな列車事故となり、大勢の乗客・乗員の死傷に繋がったり、作業員自身の死傷に繋がる恐れがあります。

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